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2007年1月

2007/01/31

ある朝の再会

行きつけの,,,と言ってもここ数ヶ月行っていないカフェ。
大学のすぐそばにあるのだが学生はほとんどいない。
学生(集団行動する輩)が大嫌いなので大学の近くにこういう
隠れ家があると重宝する。
午後になると近所のおばさんたちのたまり場になって,それは
それでうるさくて鬱陶しいのだが。
朝の時間を静かに過ごすにはちょうどいい。
静か,と言っても全く音がないわけではない。
店内には音楽が流れているし,通りに面しているので時折,
通行人の声や車の音も聞こえる。
それに経営者らしきおばちゃんと若い店員の話し声や料理を
作る音が止むことはない。
でもそれらは全て心地よい音であり,それらを含めて「静かな」
空間なのである。
何となく,好きなエドワード・ホッパーの絵を当てはめたくなる
お気に入りの光景(実際に飾ってあるのはクリムトだけど)。

今朝,久しぶりに訪れてみた。
「あら,久しぶり!しばらく見ないけど元気だった?」
と,おばちゃんが迎えてくれる。
何も言わずともコーヒーが出てくる。
そして特別サービスのクッキー。
春を思わせる暖かい陽気の下,論文を眺めながらコーヒーを
飲み,時折窓の外に目をやりつつ静かな朝を満喫。
変わりない隠れ家で癒され,一息ついたら現実世界へ戻る。
サンプルが豊富で忙しくなるこの時期,遊びの予定もたくさん。
多少混乱気味ではあるが,いつも通りノリで何とか乗り切ろう。

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2007/01/30

職人の諭し

昨日,最近の金属工作の作品を披露して得意気になったまま
研究者工作室(旋盤などの機械が置いてある)に向かった。
昨日紹介した作品は全てジュラルミン(アルミ合金)製。
飛行機の材料なんかに使われることで有名。
軽くて丈夫な性質で,加工も比較的容易である。
ところが装置開発の都合上,どうしてもステンレスで作りたい
部品があって,昨日は旋盤でその部品を製作する予定だった。
ステンレスはとても硬いので加工が大変難しい。

ところで研究者工作室には二人の技官の方が常駐している。
基本的には研究者から依頼された金属部品を製作している。
二人とも職人気質というか,物腰が荒い。
我々のような素人が困ったときには渋々アドバイスをくれたり
手伝ってくれる。
特によくお世話になっている方は,恰幅がよく迫力がある。
根はいい人なのだが何しろ物腰が荒い。
ジャイアンのような人物を想像していただきたい。

昨日の作業中に行き詰ってその技官の方に相談した。
「あ~?!何だよ,しょうがねえなぁ!」
と,いつもの調子で相談に乗ってくれた。
作りたいものを説明しているうちに彼は怒り出した。
どうやら加工の難しいステンレスで,しかも私の作りたい部品は
設計上とても難しいものだということらしい。
素人の私には荷が重過ぎる部品なのだとか。
結局製作をあきらめて他の方法を探るよう諭された。

彼の説教の中で感銘を受けた言葉がある。
「それを作るにはおまえの能力じゃ無理だ」
と言った後,
「いや,能力はあるのかもしれないけど技術がない」
と言い直した。
彼は「能力」と「技術」を区別したのである。
実際の言葉の意味はともかく,概念としてその二者を区別して
いるということに感動した。
表面化している「技術」は明らかに足りないのだろう。
ただしそれが潜在している「能力」が欠如しているということには
必ずしもつながらない。
個人の持つ「能力」は一定である。
その「能力」の範囲内で実際に引き出されて使うことのできる
ものが「技術」であり,訓練により高めることができる。
もちろん「技術」の上限は「能力」の上限と同じ。
「能力」という母集合の部分集合が「技術」なのである。
文章で書くとややこしいが彼はそのことを直感的に理解している
のだろう。

結局旋盤でステンレスを加工する案はあきらめ,代替案を試して
みることにした。
「自分の技術の範囲内でできることを探すのが重要。
どうしても最初の案でやりたいときは加工を依頼しろ。」
ということなので代替案でどのくらいうまく行くのか試してみよう。

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2007/01/29

今月の新作・2007年1月

顕微鏡をカスタマイズしたくても金がない,あるいはそもそもこの世に
存在しない装置を付け加えたい。
研究の上でそんな欲求が生じた場合,
1)あきらめる。
2)自分で作る。
もちろん後者を選ぶ人間でなければこの研究室にはいられない。
メーカーの意向を無視して好き勝手に顕微鏡をカスタマイズするのが
この研究室の醍醐味。
メーカーからすると甚だ迷惑な,メーカー泣かせの研究室?!
光学機器メーカーから部品を購入したり,金属を加工して自作したり。
特に金属加工はおもしろくて,市販されているような部品でも自分で
遊び半分に作ってみたりすると,自分好みの微調整もできて意外と
使い勝手のよい部品ができることもある。
金属加工にはいろいろな方法があるが,ここ一ヶ月ほど主に使って
いるのは「旋盤」と呼ばれる機械。
陶芸に使う轆轤(ろくろ)の金属用バージョンだと思っていただければ
イメージしやすい。
と言っても使い方を誤ると大事故につながる危険な機械だが。

轆轤のような機械なので基本的には円柱形の部品を作る目的で
使われる。
今月一番のお気に入りはこれ。
Crw_8946 Crw_8947
もともと水銀ランプを使うことを前提に作られた顕微鏡のメーカー標準の
パーツをこの部品に置き換えて,レーザーを用いた新しい光学系にして
しまう。
もう少しシンプルな作品も。
Crw_8955
小さい方のリングはレンズホルダー。
ここにレンズをはめ込んで接着し,光学系に組み込む。
写真にするとレンズが見にくいうえに仮止めなので美しくない。。。
Crw_8952
大きい方のリングはフィルターをマウントに固定するためのスペーサー。
フィルターが薄くてうまくマウントに固定できなかったので。
Crw_8957 Crw_8960
見る角度によって色が変わっているこのフィルター。
友達のうさぎさんが敏感に反応する「ダイクロイックミラー」です。
所詮はガラス板のくせに高価なのでうっかり割るとさあ大変。

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2007/01/28

Tight Junction

いつの間にか知り合った「ゆる~い関係」もいいものだが,その中で
次第に互いのことをよく知るようになるとまたおもしろい。
隣の研究室のある後輩と出会ったのは二年前。
初期の印象は,ひょうひょうとしていて雲のようにつかみどころのない
やつ,といった感じ。
半年くらいたつとだんだん打ち解けてきて,気づいたときにはタメ口
で話しかけてくるようになっていた(彼は浪人しているので同い年)。
うちの研究室の別の後輩がそんな横柄な態度を取ったらぶっとばして
やるところだが,彼の場合は特に気にならないのでキャラ得だろうか。
仲良くなって彼のことをよく知るようになってくると(もちろん知らない
部分もまだかなり多い)意外と思慮深い人間であることが分かって
なかなかおもしろい。

彼は最近イライラしているらしい。
あまり感情を表に出さないので分かりづらいが,確かに飲んでいても
いつもよりはじけてない気がする(気のせいかも)。
こないだたまたま二人で飲んだ。
二人きりで飲むのは二年間の付き合いで初めてだった。
イライラの原因がよく分からないそうだ。
直感的に「将来への不安ではないか」と思った。
彼はこの春,修士課程を卒業後,証券会社に就職する。
これまでの研究とは全く別の道。
修士論文が一区切りついて,今はそのための資格取得の勉強中。
資格の試験内容が難しい,と苦しんでいる様子。
このことはきっと将来への不安をかなり駆り立てているに違いない。
今まさに就こうとしている職業に必要な知識を理解するのが予想外に
難しく焦っている状況で,一体誰が自分の将来に自身を持てるのか?
きっと彼の心境はマリッジ・ブルーのようなものだろう。

彼にそんな話をしたら逆に「将来への不安はないのか?」と聞かれた。
よく「悩みが無さそうな顔をしている」と言われるが,そんなことはない。
生まれつきそういう顔をしているだけであって,実際は悩む。
就職は早くて二年後。
たいていは期限付きのいわゆる「ポスドク」である。
定職に就けるのなんていつになることやら。
そもそも二年後に卒業できる保証はない。
結婚や出産(自分が産むわけではないが)についてもそろそろ真面目
に考えなければならない状況。
こんなとき何の不安もなく過ごせる人などいるのだろうか。

根がポジティブなのであまり深くは悩まない,というより努めて悩まない
ように気をつけている。
自分の進む道に迷いはない。
だから不安になったところでどうしようもない。
どうあれ「科学」から離れた生活など考えられない。
「科学」が自分の全てだとは思わないが,「科学」なしでは生きられない。
保育園に通っていた頃に志した科学者への道をいまさら逃げ出す気など
毛頭ない。この言葉はあまり好きではないが「運命」なのだろう。

いつの間にか自分の話に摩り替わってしまっている。
彼のイライラの原因が「将来への不安」なのかどうかはよく分からない。
でも原因不明のイライラなんて珍しいことじゃない。
サッカーして,ビール飲んで,先生のセクハラ発言を楽しみながらストレス
発散しましょう。
卒業記念にサッカーボールを寄付してくれることを願いつつ。

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2007/01/27

Loose Fit

金曜の夕方,隣の研究室の先生が突然思い立って煮物を作った。
ちなみに彼の部屋にはガスコンロその他,生活に必要なものは
一通り揃っている。
作った煮物を皆で取り囲み飲み始めるのは至極自然な成り行き。
いつものように周囲のいくつかの研究室の人々が入り混じって
宴の始まりである。
3号館(我々のいる研究棟)の主である美人ドクターがアメリカに
移籍してからはこういう機会も激減した。
今我々に必要なのは「強いリーダー」。
現状はまさに烏合の衆である。

ともあれこうやって研究室の壁を越えて集まれるのはいいこと。
交流しているうちに「ゆる~い関係」の知り合いが増えた。
いつの間にか3号館のあちこちに顔見知りがたくさんできている。
武勇伝に事欠かないのが,隣の隣の研究室にいる格闘家。
イラン人の師匠(麻薬所持で逮捕)やロシア人(だったと思う,傭兵)
の師匠などに師事し,あらゆる格闘技に精通している。
彼の一撃は並みの人間の骨盤など軽く砕くそうだ。
敵に回すと恐ろしい。
でも普段接しているときは柔らかい物腰でとても感じのいい人。
なんと折り紙学会に所属していて,彼の折り紙は素晴らしい。
DNAの二重らせんを折り紙で再現できる。
ぜひとも微小管とダイニン(できれば9+2の軸糸)を作ってもらいたい。
格闘家と,折り紙職人,,,このミスマッチがたまらない。
一応,「研究者」が本業,,,だと思う(けどあまり自信がない)。

今までは自分と同じ3階の人たちばかりと顔見知りだったが,最近は
1~2階にも知り合いが増えつつある。
といってもほとんどの人の名前を知らない。
「名前も知らないのに知り合いなのか」とつっこまれたが,ええ,まあ
一応知り合いなのである。
名前も知らないままスノボに行こうと誘ってみたら,予想以上に
あちらも乗り気だったり。お互い名前も知らないのに。
そういえば昨日,そのうちの一人とついにメールアドレスを交換。
彼の所属する2階の某研究室はイベントがほとんどないことで有名で,
3階の我々をうらやましがっている,といつもぼやいていた。
連絡先(と名前)が分かったので次回からは声をかけよう。

こうやって知らないうちにまた次々と「ゆる~い関係」が生まれていくの
だろう。
名前を知らない知り合いというのはまず間違いなく飲んでいるときに
知り合った人々。
いつどうやって知り合ったのかよく分からない。
学会なんかに行くとそんな知り合いは盛りだくさん。
話が盛り上がりながらも「この人誰だっけ?」と必死に思い出そうとし,
結局「誰でもいいや」とあきらめることも多々。
でもそういう交流が楽しいし,いろいろな発見もある。
これからも「ゆる~い関係」を大事にしていきたい。

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2007/01/26

タコノマクラに夢うつつ

所属する研究室の間取りについて。
普段生活(?)しているのは306A号室。
ここでは論文を読んだり事務的な作業をしたり瞑想したり
まったりしたりくつろぎのコーヒータイムを過ごしたり。
各人のデスクがあってボスもいる。
隣にあるのは302号室。
実験はここで主に行っている。

302号室で実験していたら隣の研究室の先生が現れた。
「どうも君の机で何やら音がして騒がしい」とのこと。
あわてて306A号室に駆けつける。
どうやら机に置いていた目覚まし時計が鳴っているようだ。
ちなみに私の机の上はいろいろなものが積み上げられて
乱雑極まりない(ただし全ての物の所在を把握している)。
その,机の上に積み上げられた書類やら何やらを先輩が
イライラしながら放り投げているではないか!
物に埋もれた目覚ましが見つからずに苛立っている。
そうとう怒っている様子。
ちなみに私は自分の机の物を勝手に触られるのがとても
嫌いである。
しかも彼はぽいぽいと放り投げている。

ちょっと待てよ,と言いたくなるがうっかり目覚まし時計を
鳴らしてしまった手前,文句も言えない。
でも302号室にいるのは分かってるんだから呼びに来て
くれればいいのに。
すぐに自分で目覚ましを止めて「すみません」と一応は
謝るものの内心は怒りがこみ上げる。
こちらに非があるとしてもこの仕打ちはひどすぎないか?
物を触るのはともかく投げるのはダメだろ!
お互いに怒りは頂点に達して一触即発の危機。

―という夢を見ました。
とてもリアルでした。
起きたら,セットしていたはずの目覚ましが止まっていた。
どうやら夢と連動して自分で止めたらしい。
ああ,しかし夢でよかった。
ちなみに現実世界ではその先輩とは仲良しです。
ついでながら,実際には研究室に置いてあるのは友達に
もらった温湿度計付きの小洒落た置時計。
もちろん目覚まし時計ではありません。
Nec_0753

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2007/01/24

Urchin Fights Octopuses

一昨日の夜だったと思うが鹿児島で「赤い光」の目撃情報が
相次いだらしい。
轟音と閃光で,飛行機が墜落したのではないかとの懸念が
あり,夜を徹した墜落機の捜索が行われたそうだ。
対策本部のホワイトボードにまとめられた目撃情報の一つに
「牛も驚く轟音」と書いてあって,うむむ,,,遊んでんのか?
結局墜落機は見つからず,そもそもこの時間には民間機も
自衛隊機も飛んでいなかったことが分かったらしい。
ということはUFOか?!
今のところ有力な説は近くの米軍基地を利用する飛行機だと
いうことらしい。
極秘の作戦行動かしら。
隣の研究室の陰謀マニアならきっと「エリア51」と関連付けて
何か新しいネタを用意してくれるに違いない。

先日,実は深夜のウニ取りの最中に閃光を見た。
とても明るく数秒間もの間,夜空を端から端まで横切るような
流れ星だった。
しかも驚くべきことに途中で分裂して消えた。
あんな流れ星は初めて見た。
数年前のスペースシャトル墜落の映像が一瞬頭をよぎった。
あの映像にそっくりだったのである。
本当に流れ星だったのか?
もしかしたら人工衛星が墜落したのかもしれない。
実際にそういうことは時々あるらしい(老朽化した人工衛星は
故意に墜落させて処分するそうだ)。
もしそんな情報をご存知の方がいればぜひとも教えて下さい。

ところでUFOは実在するのか?
懲りずにまた「事実と考え」の話。
先の質問,答えは「Yes」。
UFOは実在する。
ただしここでいうUFOは「宇宙人の乗り物」などではない。
Unidentified Flying Objecet,すなわち未確認飛行物体。
例えば空を見上げて何かが飛んでいたとき。
普通はその物体は飛行機だとか鳥だとか,馴染みのある物
である。
でも,目で見て明らかに飛行機や鳥であると確認(identify)
するまではUFOなのである。
鹿児島の「赤い光」だって米軍機だと断定されるまではUFO
なのである。
空を流れる一筋の光を見れば常識的に「あれは流れ星だ」と
思うだろうが,それが事実かどうかは分からない。
それが「流れ星である」という確固たる証拠がない限り,
流れ星だと思って見ているものはUFOである。

大事なのは「UFO=宇宙人の乗り物」という考えは正確では
ないということ。
先述の通り,飛行機や鳥だってUFOに含まれる場合がある。
高度な文明を持った宇宙人が地球にやってきている,という
説はあくまで「考え」である。
でも「UFOが存在する」というのは事実。
ちょっとややこしいですか?
年末恒例の某番組の超常現象スペシャル。
毎年楽しみにしているが,今回は見逃してしまった。
最近は「フライングヒューマノイド」なるニューフェイスも加わり
地球の空はかつてない賑わいを見せている。
そのうち「チュパカブラ」も空を飛び始める気がなんとなくする。
「宇宙人の乗り物」にも「UFO」以外のかっこいい名前をつけて
あげましょう。

追記:
「宇宙人」という表現もあまりよろしくありませんね。
広い意味では我々だって「宇宙人」ですから。
普通「アメリカ人」のことを「地球人」とは呼ばないでしょう。
「地球人」である「日本人」が同じく「地球人」である「アメリカ人」
を「地球人」と呼ぶのは不自然ですから(ややこしいな)。
彼らを「外国人」と呼ぶように,地球の外からやってきた人たち
のことも「異星人」とでも呼ぶべきでしょう。

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2007/01/23

ぺこちゃん復活なるか

段階を追って次々に明らかになる不二家の不祥事。
どうもこの情報の流出の仕方が不自然な気がしてならない。
隣の研究室の陰謀マニアの友達に「これは陰謀ではないか」と
先日聞いてみた。
その時はさらっと流されたが,後日7ページに及ぶ報告書を提出
してくれた。
どうやら政財界の大物たちが絡む,大きな陰謀が渦巻いている
可能性があるようだ。
金融の話には疎くてよく理解できない部分もあったがなかなか
説得力のある陰謀説。
これが真実なら恐ろしい世の中である。
彼のブログにその一部が紹介されている。
http://ippiki-no-hituji.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_6aad.html

さて,不祥事といえば実験データ捏造の某番組。
ついに打ち切り決定だとか。
しかし我々研究に携わる者から見れば,日頃彼らが「実験」と呼ぶ
操作そのものがあまりにも粗末である。
テレビで(特に民放で)大げさに「実験」と称している操作は小学生
の自由研究レベル(あるいはそれ以下)のものが多い。
特に今回問題になった番組の「実験」は質が低い。
これだけいい加減な「実験」を基に得られたデータなど捏造データと
大して変わりはない。
論文なら受理されないだろうし,学会なら笑いものだろう。
たまにこの番組を見ながら一人でよくぶつぶつとつっこんでいた
ものである。
その辺りの詳しい文句については友達のブログを参照願います。
http://drmama.exblog.jp/
言いたいことのほとんど全てがすでに書かれていたので。
やっぱり研究者なら誰でもそう思いますよね。

悪意はなくてもテレビでは事実がねじまげられていることがある。
民放のアナウンサーは喋り方が大げさなので基本的に嫌いだが,
特に嫌いなアナウンサーが先日いい加減なことを言っていた。
彼はウィルスを一匹,二匹と数えていた。
ウィルスの数え方に正しい定義があるわけではないのでこのこと
自体は間違っていない。
問題なのはまず間違いなく彼はウィルスと細菌を区別できていない
だろうということ。
きっとウィルスとはゾウリムシ(細菌ですらない)のようなものだと
でも思っているのだろう,といった喋り方。
学部時代の師が「自分が理解できていないことを他人に理解させる
ことは絶対にできない」とよく言っていた。
民放のアナウンサーを見ていてこのことを痛感することが多い。
もっと教養のある人間の就く仕事だと思っていたが違うらしい。

さっき友達と海水のpHが年々低下しているという記事について
話し合った。
「専門家の話を基にした」その記事にはどうにも矛盾している内容が
盛り込まれていた。
専門家は間違ったことを言ってなくてもそれをちゃんと理解できてない
人間が編集すれば結果として間違った記事が出来上がることもある。
そうでなくても陰謀が渦巻く世の中で,悪意はなくとも間違った情報
も氾濫している。
皆さん,ぜひとも得られた情報が「事実」なのか「考え」なのか
ちゃんと整理しましょう。
冒頭の陰謀説だってあくまで「考え」であり,「事実」なのかどうかは
はっきりしない,というのが一例だろうか。
ちなみにリンク先の記事を書いた友達はちゃんと「事実」と「考え」の
区別について慎重な姿勢を保っているようです。

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2007/01/21

再会と結婚に馳せる思い

「みんな滑ってしまえ~!!」と思わず叫びたくなる,所詮は
他人事のセンター試験。
大学最寄り駅にいつもは止まらない急行が止まるぐらいしか
私にはメリットはありません。
センター試験とは関係なく研究室に来て,夕方廊下を歩いて
いたとき,背後にただならぬオーラを感じた。
心が温まり安らぐ,この感覚は,間違いない―。
振り返るとそこには柔らかい光に包まれたあの方の後姿が。
あちらもこちらの気配に気づいたらしく振り返った。
すたすたと互いに歩み寄り,挨拶を交わす。
去年まで向かいの研究室にいた先輩が来ていたのだ。
気配だけで認識できるなんて,やっぱり心が通じ合ってるん
ですね。カエル絶滅の危機は命を懸けて回避いたします。

そんな再会の後,用事で上京してきたはづきさんと急遽食事
を一緒にすることになったので渋谷へ向かった。
職場の先輩の結婚式に参加するため筑波から上京していた
友達からも連絡があり食事に誘われた。
ちょうどいいので二人まとめて三人で一緒に食事することに。
三人ともそれぞれ知り合いだし,同じ頃に出会ったので共有
できる思い出も多い。
思い出話に花を咲かせつつ,そろそろ周りの友達の第一次
結婚ラッシュが始まる頃だ,なんて話も盛り上がる。
私はそれぞれとは頻繁に会っているが,彼女たち二人が顔を
合わせるのは実に三年ぶりだということが判明した。
でもお互いに久々に会った気がしないらしい。
不思議なものである。

そんな感じで,久々の再会で結婚の話で盛り上がって帰宅。
すると京都で働いている高校時代の友達から珍しく連絡が。
なんと結婚するらしい。
「ちなみにその時ビートルズの「All You Need Is Love」を聴いて
いた。はいはい。

年末に久々に会ったときには何も言ってなかったのに!
「照れくさくて言えなかった」
そんなキャラじゃないだろ!水臭いな!
「五月に京都で式を挙げるけど東京からじゃ遠いよな」
全く,何言ってんだか。
京都なんて所詮は陸続き,その気になれば歩いてでも行ける。
大事な友達の晴れ舞台,地球の裏側にだって駆けつけるよ!

彼は高校時代一緒にバンドをやっていた。ドラム担当。
入学直後に仲良くなり,一緒に音楽やろう,ということでその後
に続く腐れ縁が生まれた。
いろいろと思い出す。
セッションの合間の休憩中によく彼のドラムを勝手に叩いた
調子に乗って力を入れすぎてスティックを何度もへし折った
バスドラ(足で叩く一番大きな太鼓)を破った
破れたバスドラに落書きした
はぁ,,,ろくなことしてないなあ。。。

そんな彼もついに結婚。
彼女共々仕事の忙しい時期で将来への不安もあるらしい。
でもそんな時だからこそ二人で一緒に乗り越えよう,と結婚を
決意したそうだ。
彼女には会ったことはないが,そのうち東京に連れて遊びに
きてくれると言ってくれた。
彼が結婚を決意するような相手なのだから会わずとも想像は
できる。
いずれにせよ彼の決意は尊重したいし,心から祝福したい。
京都の春。
楽しみにしています。

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2007/01/18

カエルとウニと,ときどき修論

先日のカエルの記事,すこぶる評判悪いですね。
コメントで表沙汰になっている以外にも批判が。。。
まあ気にしないけど。
あの方には想いが通じているはずなので問題ない。
今日も負けずにカエルネタを引っ張ります!

毎年この時期にボスの学生実習がある。
その実習の一環としてカエルをさばく実験がある。
取り出した神経を使って活動電位(神経を流れる電流)を
測定する実験である。
使うカエルはウシガエル。
生物系の学生ならほとんどの人が経験する実験なのだが
神経を取り出す過程で「脊髄破壊」と呼ばれる作業があり,
かなり凄惨極まりない光景なのでインパクトは強い。
Nec_0743 Nec_0744
実は毎年あちこちでカエルを解剖する実習(実際は解剖が
メインではないのだけれど)を指導するバイトをやっている。
そういうわけでボスの実習もカエルの部分は任されている。
学生の絶叫する様を眺めて楽しむのが趣味の一つである。
今年は特に修論提出の後輩が危機的状況なので,ボスは
実習を抜け出して彼の面倒を見なければならず,一人で
実習を切り盛りしなければならない。

さて,この後輩の修論の危機的状況について。
今日,木曜日が実は提出日。
彼がようやく文章を書き始めたのが火曜日。
実験装置の図などは普通お絵かきソフトを使ってCGで描く
のが常識である。
「CG」というと大げさだが,例えばパワーポイントで図形を
組み合わせて描いた簡単な図も立派なCGである。
だが普段からCGを描くことを全くしていない彼にとってこの
切羽詰った状況で何枚もの図を描くのは不可能である。
顕微鏡の模式図は手書き。
今どきこんなに手作り感あふれる論文を見たことがない。
さらに別の図はCGの得意な私が描くことになった。
それでも状況は打開できず,もう一つの図はなんとボスが
描くことになった。
修論を先輩や,さらにはあろうことかボスが手伝うだなんて
前代未聞である。
提出まで残り4時間。
これからボスの添削である。実習そっちのけで。

無事提出できた暁にはそのまま皆で千葉へ急行。
今夜はウニ盗りウニ取り。
最も潮の引く深夜に工作員のような装いで磯採集。
たいてい日帰りなのだが今回は某女子大(あるイギリス人
の知り合いが「Water of tea, strange name!」と爆笑して
いた)の臨海実験所に泊まる。
ウニを使う東京近郊の研究者が集まる年に一度のイベント。
そういえば去年は私の修論提出直前で,それでも行く気
満々だったのに「君は忙しいだろうから」とボスに遠まわしに
参加リストから除外された苦い思い出がよみがえる。
修論恐るべし。
そして何よりボスのプレッシャー恐るべし。
-----------------------------------------------
Miyajiro_2
後輩のミヤジロー=ラモ・ペーシロー(国籍・年齢不詳,日系
火星人との見方が有力)のために作った図。
このくらい朝飯前に作れないお絵かき能力では先が思い
やられる。。。

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2007/01/17

INGURISSHU

A Hard Day's Night→ビートルズがやってきたヤァ!ヤァ!ヤァ!
Walk This Way→お説教
Keep Yourself Alive→炎のロックンロール

かつての洋楽の邦題はどうやったらそんな題名が浮かぶのか
なんとも不可思議なものがほとんどだった。
最近は原題をカタカナ表記するのが主流のようだ。
映画界では独自の邦題もまだまだ主流だけど。
カタカナ表記の邦題が増えたのはディズニーランドやマクドナルド
などの外資系企業が日本に進出し英語が大衆にとって身近な
ものになったことと関係があるのでは,という個人的な見解を
以前に書いたと思う。
今回はそれに因んでさらに新たな知見を追加。

マクドナルド,という呼称だが元は「McDonald's」。
McDonald'sを元の発音に近い形でカタカナ表記するのであれば,
「マクダーナルズ」といった感じ。
「マクダーナルズ」では日本人には発音しにくく馴染まないから,
という理由で日本マクドナルド初代社長の故・藤田田氏が
「マクドナルド」という呼称を採用したらしい。
イメージキャラクターのドナルドも実はRonaldだが発音しにくいので
日本ではドナルドなのだそうだ。

英語には日本語にない発音もたくさんあるので難しい。
研究室の人たちに「いつまでたっても"L"と"R"が聞き分けられない」
と話したときの反応。

1.ネイティブの人たちも区別してないんじゃないですか?
2.そんなの日常会話で気にする必要ない。
3.文脈でどっちなのか分かるだろ。

1.については論外。
2.と3.は似たような内容だが,全くその通りだと思う。
聞き分けられないけど実際の会話で苦労したことはない。
でもそういうことじゃなくて単純に聞き分けられるようになりたいだけ。
ネイティブのように会話したいのです。
単に趣味の問題。
自分が発音するときは見よう見真似で一応,区別して喋ってます。
"B"と"V"にしても然り。
イギリス人に「おまえはちゃんと喋れてる」と言われたこともあるが
「褒めて伸ばす」タイプの人なので真相はどうだか。

ちなみに日本語の「ラ行」の発音は英語の"L"と"R"の中間の発音。
よく引き合いに出される"TH"の発音は多くの日本人は「サ行」に
置き換えるがネイティブの発音を注意深く聞けばむしろ「タ行」の方が
近い気もする。
思い切って「サンキュー(Thank you)」→「タンキュー」,「ザ(The)」→
「ダ」と発音する人もいるくらい。
もちろん本当は「タ行」ともまた異なるのだが。
結局カタカナに置き換えて喋ってるうちは「おまえのはEngrishだ」
などとからかわれても仕方ない(正しい綴りは「English」だが日本人は
両者を区別できないということをからかったギャグ)。
というわけで「今日の昼はマクドナルド(含・マック,マクド)へ行こう」
なんて言ってる人は某野球選手のメジャーリーグデビュー会見での
英語を馬鹿にすることはできない。

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2007/01/13

大変ですよ,おかみさん!

カエル好きに悲報が。。。
両生類の皮膚に感染してタンパク質を分解してしまう強毒性の
カビがついに日本に上陸したらしい。
凄まじい生命力と感染力で,海外の一部地域ではカエルが
絶滅したと伝えられるほど。
「絶滅」と聞くと一気に凄みが増す。
実は近年,世界的に両生類の数が減少傾向にあるらしい。
その原因がこのカビだと言われているそうな。

カエルが絶滅しようがしまいがどうでもいいと思ったあなた。
実は他人事ではない。
カエルがいなくなると彼らが捕食していた虫が急増する。
そうなると害虫による農作物の被害も深刻だとの懸念がある。
このカビは一度自然界で蔓延すると駆除がとても難しく,手が
つけられない状況になるらしい。
生態系が大きく崩れてしまう。
人間様もいろいろと打撃を受けるのは避けられまい。

でももしカビで両生類の大部分が地球上から姿を消すなんて
ことが起こりうるのなら,恐竜がウイルスで絶滅したなんて
いう説もあながち間違いではないのかも。
地球の生命の歴史では,恐竜のみならず過去に何度かの
爆発的な進化と大量絶滅が繰り返されてきた。
倫理的な考えを無視して話をすれば,例えばクジラのように
人間の手によって絶滅に追いやられていると言われる生物
は,所詮は環境に適応できなかっただけ。
事実,人間様が地球上で猛威をふるっても逆にそこにうまく
付け込んで繁栄するカラスだとかゴキブリだとかいう生物も
いるわけで,人間様による環境破壊も一種の自然災害の
ようなものである。
あくまで客観的に,学術的に私個人が考えているだけだが。

とは言え「環境を保全したい」という人間臭い考えも同時に
持ち合わせている。
極端なことを言えばクジラが絶滅しようが知ったことではない
が,そのような環境の変動がもし人為的なものであるのなら,
食い止めなければいずれ自分自身にも災難が降りかかって
くるから。
まあ,いろいろ叫ばれる環境変動が本当に全て人の手に
よるものなのかは疑わしいが。
地球温暖化だって人間様の排出した二酸化炭素の影響だと
まことしやかにささやかれているし,多くの人がそう信じ込んで
いるわけだが,実際にこれを証明した人などいない。
つまり全人類が一斉に石油の使用を止めたところで,温暖化
が止まる保障などない。
そもそも地球は誕生以来温暖化と寒冷化を何度も繰り返して
いると言われている。
もちろん人間様による二酸化炭素の排出は温暖化の一因と
してかなり高い可能性を持っているのは確か。
二酸化炭素の排出を削減することには十分に意味がある。
ここで言いたいのは環境変化の要因として挙げられている
ものの多くが,あくまで「考え」であり,それが「事実」なのか
どうかは分からないことを理解していただきたいということ。
周囲の情報を闇雲に信じるのではなく,「事実」と「考え」を
区別した上で,疑わしい環境破壊要因を排除して行くことが
重要だと考えている(その一つが「二酸化炭素排出削減」)。
久々に堅苦しい内容になってしまった。
偉そうなことを言っているのは全て,カエルの絶滅をなんとか
食い止めたいという私情によるものである。
カエル好きのあの方のために。。。

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2007/01/12

愛に全てを

発売前から興味津々だった。
ビートルズのニューアルバム「LOVE」。
たまたま「Get Back」のイントロを聴いてびっくり。
出だしはいきなり別の曲である。
かの有名な「ジャ~ン♪」の後に「It's been a~♪」と続くかと
思いきやいきなりドラムソロ。
気がついたら「Get Back」が始まっている。
なんとも不思議な感覚。
これを聴いて絶対に欲しいと思った。
しかし私の財政状況は経済危機真っ只中。
こんなときに頼れるのは隣の研究室のかわいい後輩!
強制的に買わせて
あくまでソフトに薦めてみたところ,彼が自発的に買ったので,
早速召し上げた。
早速低い物腰で借りた。

聴いてみるとかなり斬新で楽しい。
ちょっと中だるみ感はあるけど。
「Strawberry Fields Forever」の後半の畳み込みが好き。
一番気になったのは「Hey Jude」。
もし自分がリミックスするならこんな感じかな,と前々から
勝手に練っていた構想があって,それにかなり近い形に
仕上がっていた。
そこから「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」への
つなぎ方も秀逸。
そのままお馴染みのフランス国歌で始まる「All You Need
Is Love」できっちり締める落とし方もよい。
いかにもいじりやすそうな曲だし,アルバムのタイトルとも
うまく噛み合ってるし。
ただラストを飾るこの曲だけに,もっと派手にアレンジして
欲しかった。先述の「Strawberry~」のように。
あまり細々したことを書くといつも読者の評判が芳しくない
ので論評はこのくらいにしておこう。

余談だが,ビートルズのメンバーで個人的に好きなのは
他でもない,ジョージ・ハリスン。
いまひとつ影が薄いんだけれど,そこにいるのはエリック・
クラプトンでもなくジミー・ペイジでもなくジェフ・ベックでも
なくジョージ・ハリスンでなくてはならない。
彼がこの世を去った翌年,ロンドン郊外のアビーロードを
訪れてみた。
たくさんの落書きの中に,誰かが添えた花束。
なかなか感慨深い。
一見すると浮かばれない人生だったような気もするけど
あちらの世界では何を思っているのだろうか。
某泉の某先生に聞いてみたいところ。
ついでに自分のオーラの色と前世も聞いてみたい。
Fxcd0031s Fxcd0029s

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2007/01/10

憎いし苦痛

隣の研究室の陰謀マニアが年末に様々な陰謀について熱く
語っていて,その続きが気になるこの頃。
某「美しい国」の首相が就任以来影が薄いのも実は陰謀?
なんて話があるとおもしろいかな。
仲間内の議員が北方で暴走しそうで面子丸つぶれの首相。
「招待状をもらったので行ってきます」って,そんなバカな。
普通に考えりゃ某将軍様の見え透いた罠。
それなのにすっかりその気になって北を目指すというのは,
これも実は陰謀か?裏の裏?
もしくは,ただのバカ(残念ながら大いにあり得るけど)。

教育基本法の改正やら防衛庁の昇格やら,現行の政府の
元では次々に不快なことが起こる。
とりあえず今からでも遅くない,防衛省をプルートゥしなさい。
ただ「プルートゥ」を使ってみたかっただけです。
プルートゥ(Pluto),つまり冥王星(同じつづりだけど某ネズミ
王国の犬の名前ではない)。
昨年世間を騒がせた冥王星が惑星から降格になった事件。
それが転じて「pluto」という動詞で「降格する」という意味で
使われているらしい。本当かしら。
アメリカ版流行語大賞のような言葉として選ばれたそうな。

とりあえず何かと気に食わないので某国(亡国?)の首相に
切に望む。
さっさと首相の座を退き,この際議員の座を退き,別の道に
再チャレンジしてほしい,と。
そもそも説得力のない喋りに,薄い影。
トップに立つ器ではない。
そのくせ気分の悪い政策を推し進めるから質が悪い。
このままでは「美しい国」は逆さまになってしまう。
「美しい国」が逆さまに。。。
ウツクシイクニ。。。

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2007/01/05

2007年問題②

年明け早々,東京の後輩から送られてきた一通のメール。
その悲報はあまりにも唐突で,そして衝撃的だった。
受け取ったメールを読んで呆然と立ち尽くすしかなかった。
震える手が,膝が,言うことをきかない。
目の奥がちりちりと熱い。
胸の奥がじんじんと痛い。
思い出が走馬灯のように駆け巡る。
そのメールの内容は次の通り。

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新年早々悲報です。我らが食の聖地カツカレー屋が恐れて
いた結末を迎えていました。
Nec_0725
------------------------------------------------

大学の隣にあるカツカレー屋。
この日が来ることを誰もが予測していた。
そしてそれはそう遠い未来ではないことも皆知っていた。
しかし―

はっきり言ってまずい。
カツはうまいがカレーがまずい。
値段もそれほど安くない。
そんな店に客が殺到するはずもなく基本的に客はまばら。
「学生カレー」という割と安いメニューができてからは頻繁に
通うようになった。
一時は完全に常連客になって店の人に顔を覚えられていた。
が,半年ほど前から経営が苦しくなり学生カレーの低価格を
維持できなくなり廃止。
この段階でわざわざこの店に行く理由の大半が失われた。
追い討ちをかけるように生協食堂がリニューアル。
もはやわざわざカツカレー屋に通う理由が見当たらない。
最盛期は週3回以上通っていたのにここ半年では数回しか
行ってない。
年末に隣の研究室の後輩と行ったのが最期になろうとは
そのときは思いもしなかった。

まだ若い店の主人は「いい人」オーラがにじみ出ている。
それはすなわち同時に「不幸」オーラも持ち合わせていると
いうこと。
なんとなく,正直者で馬鹿を見てそうな雰囲気。
哀愁漂うので何とか頑張ってほしいと皆思っていた。
まずいカレーの味を何とか理解しようと努力した。
後輩が「これはカレーではなく,カツを引き立てるための
ソースである」という大胆で画期的な理念を打ち出した。
当初は受け入れがたかったその概念もようやく理解できる
ようになり始めた矢先の閉店。
でも皆信じている。
あの主人はきっとまたどこかでトンカツ(カレーソース仕立て)
を求める民に腕を振るっているのだと。

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2007/01/04

2007年問題①

今年最初の問題はジーンズに関する懸案だった。
裾の擦り切れたジーンズを履いてデートに臨んだら,
「そんな汚い格好で私といっしょに歩かないで」
とはづきさんの逆鱗に触れてしまい,仕方なく新たなジーンズを
買い与えられた。
ありがとうございます。

ジーンズの購入なんて数年ぶり。
いつもノンウォッシュを買う。
自力で色を落とすのがこだわり。
しかしそれには根気が要る。
最近常用しているジーンズもこの色に達するまで2年を要した。
一つ前のやつは寝るときも毎日履いて,1年かかってようやく
好みの色合いを実現。
さすがに面倒なので今回は妥協して色落ちしたやつを買おうと
密かに思っていた。
が,,,
「どうせすぐ汚くなるんだから濃いやつにしなさい」
とはづきさんの一声で断念。
汚いだなんて,,,味があると言っていただきたい。
結局逆らえず,またもやノンウォッシュ購入。
大好きなリーバイさんの,やや細身のジーンズ。
がんばって色を落とします。

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2007/01/03

2007年の始め方

届いた年賀状:1通
届いた年賀メール:1通
今年も出だし好調。

元日は瀬戸内に浮かぶ小島の祖母の家に(参照)
現在映画「007」の次回作の誘致に一部の島民が
燃えているらしい。
祖母はそんなもの島にとって何の得にもならん,
治安が悪化するだけや,と鬱陶しがっていた。
何しろ家に鍵をかける習慣がないほど治安のよい
島である。
最近まで島には信号機がなかった。
島民はバイクに乗るときヘルメットをかぶらない。
ここは日本というより国内の自治区である。

祖母の住む家は比較的新しい。
しかし以前住んでいた家も残っている。
生活はしていないがきれいに掃除されている。
何と築200年,祖母自慢の明治の家である。
ちなみに私が生後間もない時期を過ごした家。
子供のころはよく泊まりに来ていた。
雨戸の閉まった薄暗い廊下に差す一筋の光。
床に開いた節穴から外の光が入り込んでいる。
この穴はかなり古くからあるらしい。
この家に馴染みのある人はこの穴からもれる光を
眺めると和む。

翌日,高校時代の友達に呼び出されて某スタジオ
に出かけた。
バンド仲間が久々に集まっていた。
スタジオに入ったことがある方ならご存知だろうが,
入ると数秒以内に大音量で耳がイカれてしまう。
腹に響くバスドラとベースの音。
懐かしい感覚。
久々に大音量でギターをかき鳴らして爽快感を得る。
もっと早く言ってくれれば練習してきたのに!

年賀状が新たに1通!
と思ったら去年のやつでした。
いやはや,友達思いな友達をたくさん持ちました。
まあこちらも1通も出してないので仕方ないか。
さて,今日はこれから初売りを冷やかしに行って
きます。
大嫌いなセールが始まる前に。

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