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2010年3月

2010/03/25

ちょっとだけ新しい生活

ドイツから帰ってきたのが先週の日曜日。
そしてその週の水曜には引っ越しでした。
さらに先日は東京に日帰り出張。
明日はプライベートで上京です。
仕事ではやらなければならないことが山積。
かなり忙しい日々が続いています。

そもそもなぜ引っ越したのか。
一番の理由は環境ですね。
まず,立地が悪い。
ものすごく急な坂の上だし,近くの幹線道路の騒音が,思って
いたよりひどかった。
もっと気に入らないのは,周りの住人の得体がしれない点。
そもそも東京の感覚では2DKのアパートに住んでいるのは当然
家族連れだろうと思うのですが,どうも単身者ばかりなんです。
しかもいろいろとマナーが悪い。
これから子どもと一緒に暮らすには耐え難い環境でした。
住んでみないと分からない点も多いので仕方がないといえば
仕方がないのですが,引っ越すことにしたのです。
前回の失敗を踏まえて新居選びでは周辺環境を重視しました。
洗濯物や駐車場の車などをストーカーのごとくチェックしたり。

新居での生活もすでに1週間が過ぎました。
少しずつ慣れてきています。
1部屋増えたり,間取りももちろん違うので照明やカーテンなど
まだ完全にそろっていないし,何しろ増えた1部屋にまだ
段ボールがたくさん放置されています。
とりあえず生活している空間についてはずいぶんすっきりして
きましたが,部屋が増えた分,物を増やさないように気をつけねば
なりません。
職業柄,数年後には必ず引っ越す必要がありますから。

壁紙や床はリフォームしているようですが,前の家より築年数が
古いので,設備では多少見劣りしますが,日当たりもよく静かで
快適です。
家賃は前の家とほとんど同じ。
それにしても東京にいたころの,大地震で必ず倒壊するであろう
古アパートの1ルームとほとんど同じ家賃ですから,驚きです。
ポスドクの安い給料(住宅手当はもちろん無し)で東京で家族を
養うのは無理でしょうね。きっと。
それでも東京の生活が恋しいです。
明日は東京の奥様の実家に泊めてもらいます。
まだ見ぬ息子にとっては初めての上京です。
なんてことを言うあたり,親バカは止まりません。

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2010/03/14

ハイデルベルク訪問記8 ~帰国~

トレーニングコースの最終日,実験データのプレゼンがありました。
即興での口頭発表ですが,仕掛けてみたネタで笑いがとれ,しかも
偶発的なミスをうまく笑いに変えることができ,我ながら上出来です。
そして日本に帰ってきました。
2週間もあちらにいるとすっかり体が順応してしまって,しかも
朝に日本に到着するという最悪な便だったので,ひどい時差ぼけ
状態がしばらく続きそうです。
あちらの生活に慣れてしまっていたので,久々に日本に戻るのは
何だか変な気分です。
あっ,ちなみに「世界中どこでも道を聞かれる」キャラはハイデルベルク
でも健在でした。本当に不思議。

ほとんど徹夜明けに近い状態で,過ぎ去りしハイデルベルクでの
生活をすでに懐かしく思います。
とはいえ余韻に浸る間もなく,ゆっくり休む間もない。
今週と来週はすでに公私の予定が盛りだくさん。
目の回るような忙しさになることが予想されます。
去年も今年もなぜか穏やかには過ぎない3月。
でもやる気は満ちています。
今回のハイデルベルク訪問では直接的な成果というのはほとんどなく,
期待外れであったというのが正直な感想です。
ただ,全く無意味だったというわけではなく,自分に何が足りないのか
ということを痛感させられることがいくつかあり,いい勉強になりました。
また,居候していた研究室の友達(以前一度会ったことがあり,今回も
事前にメールで打ち合わせをしていた)からもいい刺激が得られました。
優秀だという話は聞いていましたが,その才能は予想以上でした。
ほぼ同期なのにすでに一流誌に数本の論文を出しているし,4月からは
アメリカの立派な研究所への就職も決まっているそうです。
今のところ完敗です。
密かにライバル視しながら頑張りたいと思います。

そんなこんなで,あまり長く続くとしつこいので,ここらでひとまず
ハイデルベルク訪問の報告を終了します。
全体としては非常にネガティブな感情に支配されたプチ留学では
ありますが,こういった落ち込みを反動に変えて初めて人は成長する
のだと信じています。
あまり考えている暇はないくらい忙しいので,やるべきことをやるだけ
です。
まずは,留守中に溜まった100通以上ものメールのチェックから。。。

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2010/03/13

ハイデルベルク訪問記7 ~家族~

2週間も暮らしているとこちらの生活にもずいぶん慣れてきました。
日本食が恋しい点を除けば,かなり馴染んでいます。
ところで留守の間,身重の奥様は実家にて静養中です。
里帰り出産を希望していることもあり,この機会に地元の病院で検診
してきたそうです。
もう5カ月目。
性別が判明したり胎動が始まったりする頃。
エコーの画像で判定するため,男子の場合は簡単に断定できるらしい。
「ついて」いれば確実に男子だからです。
ついていない場合は,位置や角度の関係でたまたま見えなかっただけ
かもしれないので,女子と断定するのは難しいらしい。

出産予定日が奥様の誕生日と近い8月なので仮に「小葉月(こはづき)」
とか「ハヅキーニョ(「小葉月」の意)」と勝手に呼んでいました。
奥様は最初は「何言ってんだ」という反応でしたが,最近では「ニーニョ」
という呼称に落ち着いていたようです。
何となく,女子のような気がしていました。
研究者の子供は女子が多いというジンクス(日ごろ接する機会の多い
有機溶媒や薬品が環境ホルモン的に作用するためだという都市伝説)
が頭の中にあったからでしょうか。
奥様も何となく女子のような気がしていたそうです。
そして判明しました。
男子です。
予想(そもそも根拠がない)と反していてなんだか拍子抜けでしたが,
どちらでも元気に生まれてくれれば問題ありません。
どうやら胎動も感じられるようになったそうです。
こちらでついついまだ見ぬ我が子にお土産を買ってしまいました。
我ながら,親バカです。

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2010/03/12

ハイデルベルク訪問記6 ~ビールとワイン~

顕微鏡のトレーニングコースで忙しくしています。
しかし予想外にレベルが低くて少しがっかりしています。
そして自分の英語力の低さに,違う意味でがっかりしています。
全く収穫がないわけではないですけど。
午前中は有名な先生方が順番に講義をしてくれるのですが,そのうちの
一人は会って話をしてみたかった人です。
彼らは自分が発表する時にしか現れないので,講義の後で急いで突撃
インタビューしてみました。
しかしどうも急いで帰らなければならなかったらしく,話をできたのはほんの
少しの間ですが,後はメールしてくれと言われ名刺をいただきました。

有名な先生方に加えて,顕微鏡関連のメーカーの技術者も講義をして
くれます。
そのうちの一人の発表中,笑いをこらえるのが大変でした。
だって,声と喋り方と動作が劇団unit-IFのいちようさんにそっくりなの
ですよ。
顔は全然違うのに。無理に例えるならジョージルーカスみたいな顔です。
想像してみてください。
ジョージルーカスがいちようさんの物真似をしているんですよ。
超マニアックな物真似です。マニアック過ぎて伝わらない物真似です。
これが笑わずにいられるか。
いつ「滑り芸」が飛び出すか,終始ドキドキです。

ところでコースの初日の夜はミキサーを兼ねて各自の研究発表会が
ありました。
こういう,くだけた会議ではよくあることですが,ビール片手にポスター
発表です。海外の学会の「あるある」ネタ。
途中からはみんな酔っぱらってただの飲み会になっていましたが。
みんな同じホテルなので,ホテルのバーに行くと自然とみんな集まり,
翌日も結局飲み会でした。これもよくある話です。
その翌日は懇親会ということで全員で町に出てディナー。
かなり立派なレストランでした。

ドイツと言えばビール。
しかし実はワインの産地でもあります。
父がそう言ってました。はい,「ワインを買って来い」との圧力です。
ぶどうが栽培できる北限だそうで,白ワインが有名です。
ワイン愛好家の元ボスの情報では,赤ワインは絶対に飲んではいけない
低品質だそうです。
ハイデルベルクからそう遠くないロマンチック街道沿いの町はフランケン
というワインの一大産地で,ぜひ買いに行きたかったのですが少し前に
書いたとおり,フランクフルトまでしか行けなかったので,結局試飲が
できないままフランケンワインを買いました。
そしてカジュアルな飲み会ではビールが主流なのでこのままワインを
飲まずに帰るのかとあきらめていましたが,昨夜の高級レストランで
味わうことができました。素晴らしい。

そういえば日産のゴーン社長みたいな顔(つまりMrビーンみたいな顔でも
ある)のギリシャ人と同席していろいろと話をしましたが,彼は日本車に
詳しいので驚きました。
なぜ日本車が好きなのかと聞くと,「だって"Super reliable(超信用できる)"
じゃ~ん」という日本の女子高生みたいなことを言っていました。
隣のスペイン人もやっぱり"Super reliable"と言っていました。
ドイツ車だって高品質だと思っていましたが,「そんなの10年前の話だよ」
だそうです。
アメ車にいたっては「船に乗ってるみたいにがたがた揺れる」と酷評されて
いました。日本車,大人気。
確かにハイデルベルクでも日本車は多いし,ヨーロッパ全体で人気は高い
ようです。
アメリカでもトヨタとホンダはよく見かけますが,面白いことにハイデルベルク
ではトヨタとホンダは少なくて,一番目につくのは日産マーチです。
基本的にコンパクトカーが多く,そしてほとんどマニュアルトランスミッション。
噂には聞いていましたが,オートマなんて必要ないそうです。
そういえば最近はアウトバーン全線で速度規制があることを知りました。
と言っても130km/hぐらいだし,アウトバーンには速度取締カメラがないから
結局飛ばし放題だよ,と笑っていましたが。
日本の高速は100km/hに規制されているというのが彼らには驚愕の事実
だそうで,「何でそんなに低いのか」「急カーブだらけなのか」「日本車は
もっと飛ばしても安全だろ」と,尋常じゃない食いつきようでした。

酒の話からずいぶん脱線してしまいました。
まあ,車の話だけに,敷かれたレールの上は走りません。
お後がよろしいようで。

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2010/03/08

ハイデルベルク訪問記5 ~議論~

こちらに来て1週間が経ちました。
今週は顕微鏡開発が専門の研究室に居候させてもらって勉強して
きました。
その中で何度か自分の研究内容をプレゼンする機会がありました。
全然準備していなかったので少し前にあるセミナーで使ったスライドや
手持ちのデータで対応しました。
しかし,発表が終わった後の皆さんの反応は薄く,「だから何?」と
いった感じ。
どうも主張が足りないようです。
つまり自分のやっていることを淡々と紹介しても,議論が進まない。
自発的に強い主張や疑問を投げかけなければちっとも盛り上がらない
のです。
もちろんこれは日本においても同じことですが,「空気を読む」という
文化を持つ日本では主張が曖昧でも比較的ちゃんと議論へと発展
する傾向にある気がします。
「何が問題なのか」「君は我々にどのような協力を求めているのか」
そういった質問により進行を促してくれる人に助けられました。
日ごろから自分の表現力の足りない部分だと感じていたことを
こうした議論の中で痛感させられてしまいます。
でもまあ負けずに議論してます。
英語力や表現力は今この瞬間に改善できるものではないので,今は
受動的にならないよう積極的に行動することが必要です。

月曜からは本題のトレーニングコース。
午前は講義で午後は実習,5日間かけて顕微鏡の勉強をします。
講義の演者の方々は論文で名前をよく知っている専門家ばかり。
会って話をしてみたいと思っていた人もいます。
論文で名前を知っている,ということは,つまり実は内容もすでに知って
いることなので顕微鏡の勉強としてはそれほど大きな収穫はないかも
しれません。
ただ,こういう国際的な場で勉強できるという機会がとてもありがたいと
思っています。
実習については知識を持っていても実際にはやったことのない技術も
あるのでいい経験になると思います。
一部の実習内容については私の博士論文でも使った技術なので,
参加者の誰よりも熟練している自信がありますが。
まあ,私の場合,語学力に相当なハンディがあるので,これくらい
リードしているとちょうどいいのかもしれません。

ところでドイツでは日曜には多くの商店が閉まります。
デパートですら開いてなかったり。
元々コンビニがなくて不便なのに,ますます不便です。
せっかくハイデルベルクの旧市街(城と城下町)に観光に行ったのに,
レストランやカフェ以外はほとんどの店が閉まっていて,しかも天気は
いいけどけっこう寒くて,仕方がなく早々とホテルに引き上げました。
特にすることもないのでこうして小難しいことをだらだらと書いてみたと
いうわけです。
フランクフルトやハイデルベルクで撮った写真がいくらかあるのですが,
帰国してから紹介します。たぶん。
旅行用のパソコンでは画像編集が大変なので。
なかなかいい景色ですよ。
遊んでばっかりいると思われると困るので,ある日の議論中に交わした
筆談の跡を載せておきます。
ちゃんと勉強している証拠です。
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2010/03/07

ハイデルベルク訪問記4 ~鉄道とトイレ~

3月上旬のドイツ。
思ったより寒くない,と安心していました。
今朝起きてカーテンを開けると,,,雪!雪!雪!
一面銀世界です。
昨日まではどこにも雪なんて積もってなかったのに。
そして気温もぐっと下がって,外を歩くと相当な寒さです。
しかし今日は土曜日。
フランクフルトまで観光に行ってきました。
本当はヴュルツブルクやローテンブルク(ロマンティック街道の町で,
目当ては特産のフランケンワイン)に行きたかったのですがここから
日帰りするには車がないと大変そうだったので断念。

ハイデルベルクからフランクフルトまではICという特急で1時間弱です。
有名な話しかもしれませんがドイツの鉄道には改札がありません。
駅構内を歩いていると知らない間にホームにたどりついたりします。
改札がないなら切符買わずに乗り放題かというともちろんそんなことは
なくて,たまに抜き打ちで車内検札があるそうです。
このとき切符を持ってないと高額な罰金をとられるそうです。
今回は検札に遭遇しなかったので,罰金覚悟の不正乗車は割と高い
確率で成功するのではないかという気はします(もちろん私はちゃんと
切符を買っていますよ!)。
おそらく鉄道会社側は,ある程度の不正は仕方ないと思っているのでは
ないでしょうか。
その代わり,もし不正を見つけたらたっぷり罰金をとる。
全ての駅に改札を設置したり,全ての車内で検札するというコストを
考えると,結局はある程度の不正を見逃したとしてもドイツ式の検札は
それなりに効率がいいのでしょうね。
そう考えると改札を通った上に車内で必ず検札する日本の新幹線は
かなりコストがかかっているのではないでしょうか。

しかしこんなに寒いとトイレが近くなる。
ドイツでは駅やデパートなど公共の場所にあるトイレはたいてい有料で
50円程度のチップを払う必要があります。
駅のホームには改札がないのにトイレには改札がある,ドイツの不思議。
ちなみにあるデパートのトイレではチップ用の皿が置いてあって,係員の
人が優しい挨拶でプレッシャーをかけてきました。
その人件費を考えれば無料で使わせた方がいいんじゃないかと思って
しまうのですが,不思議な文化です。

電車の旅はなかなか快適でした。
やっぱりみんな親切で,困っているときにはこちらから聞く前に話しかけて
くれていろいろ教えてもらうことが多々ありました。
行きの電車で隣の席に座っていたおじさんが,最初ドイツ語で話しかけて
きて,ドイツ語は分からないと言うと英語に切り替えてくれて,ちょっと
だけ雑談しました。
日本から来たと言うと,突然笑顔で「ムシムシ!」と言い出しました。
えっと,,,虫??何のこと??
「ほら,"How are you?"みたいなやつだよ!」と言いながら何度か
「ムシムシ!」と微妙に発音を変えながら連呼するおじさん。
あっ!「もしもし」のことですか!
それは電話の時にだけ使う挨拶だと言うと,「そうだよ,それそれ!」と
満足げに笑いながら電車を降りて行きました。
以前ボストンで「オリゴ糖!」を連呼していたバスの運転手さんを思い出し
ました(本当は「ありがとう!」と言いたかったらしいことに気づくまでは
ずいぶん時間がかかりました)。
きっと自分の英語もネイティブにはこんな風に聞こえているのだろうと
痛感してしまいます。
明日は日曜。
順序が逆のような気もしますがハイデルベルク市内を観光しようかと
思います。

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2010/03/06

ハイデルベルク訪問記3 ~水~

実はけっこう暇です。
今週は顕微鏡開発が専門の研究室に滞在させてもらっているの
ですが,具体的なプランを持たずに来てしまったので。
ちょいちょいいろんなことを教えてもらったり議論したりしていますが
そんなにすることがないというのが実情です。
来週からはトレーニングコースに参加する予定で,こちらはかなり
ハードなスケジュールです。
こうやって記事を配信できるのも今週だけかもしれません。

ところでちょっとのどが渇いた時の水。
日本でも近頃は水道水を飲んだりすることはあまりないのですが,
海外ではなおさらです。
たいていペットボトルの水を買うと思います。
ホテルの部屋にはありがたいことにボトルの水がサービスで一本
置いてありました。
が,ペットボトルではなくガラスのボトル。
そうです,炭酸水です。
いやはや,炭酸水の良さがさっぱり分かりません。
仕方ないので研究所の売店で水を買うことにしました。

水をくれといって支払いを済ませると,出てきたのは1.5リットルの
ペットボトル。でかすぎる。
しかしジュースは小さいのがあるのになぜか水はこれしかない。
確かに研究室の他の人たちの机を見てみると大きなペットボトルが
当たり前のように置いてあります。
そういえば何かの会議で日本に来ていたドイツの学生が普通に
2リットルのペットボトルを持ち歩いているのを見たことがあります。
彼らにとってこの程度の大きさは十分持ち運べるものであるという
認識なのでしょうか。

しかし最近出張用に小型のパソコンを買ったのに,せっかくのパソコン
よりも重たい水を持ち歩くのでは台無しです。
まあ命の水(ポンジュースのことではない)なので仕方がない。
この大きなボトルでラッパ飲みするのは気が引けるのと,冷蔵庫が
ないので衛生面も気になって,飲むときはちょびちょびコップに移して
飲んでいます。
でもラベルにはちゃんと正しい飲み方の写真がありました。
豪快です。
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2010/03/05

ハイデルベルク訪問記2 ~言語事情~

さて,早くもハイデルベルクでの生活に慣れてきました。
バスの便が少ないので,ホテルから研究所までの20分ぐらいの
道のりを歩いて通ったりしています。
山の中の遊歩道を使うとショートカットになるので,朝からハイキング
がてら急坂を登ってソーセージのカロリーを消費。

ところでドイツに来たのだからドイツ語を喋れなければいけないのかと
いうと,そうとも限りません。
少なくとも研究所での共通言語は英語です。
ドイツにある研究所ですが,一応はヨーロッパの国際研究機関という
位置づけなので,おそらくみんながみんなドイツ人ではありません。
居候させてもらっている研究室は全員ドイツ人らしく,彼ら同士が話を
するときはドイツ語を使っています。
でも私がいる前ではドイツ人同士であっても英語を使ってくれます。
例えば日本でいわゆる標準語を話している人が地元の友達に会って
突然方言を使い始めるような感覚で,いとも簡単に言語を切り替える
ことができるようです。

私の英語力はかなり怪しいのですが,ドイツ語に至ってはさっぱりです。
大きな声では言えませんが第二外国語でドイツ語を履修したはずなのに
一夜漬けの知識はおもしろいほど空っぽになってしまっています。
今でこそ語学に興味がありますが当時は単位のため嫌々ながらに
丸暗記していたので全く身に付かなかったんですね。
一応弁解しておきますが,ドイツ語の成績はいつも「優」でした。
今回の訪問では最初からドイツ語を話す気がありません。
いや,もちろん話せたらいいなとは思うのですが何しろ英語も覚束ない
状態でそこまで手が回らないのが実情です。
なので町でも英語で通してます。

研究所以外でどの程度英語が通じるのか。
ドイツに行ったことのある人たちに事前に聞いてみると,人によって
言うことがまちまちでした。
たいてい通じるという人もいたり,ほとんど通じないという人もいたり。
今のところ,たいてい通じています。
空港やホテルでは完璧に英語が通じます。
街中でも,通行人やバスの運転手など,あまり年齢に関係なく通じて
います。
タクシーの運転手やバーガーキングの店員はかなり怪しかったけど,
どうにか通じました(この場合,ジェスチャーや写真に頼る部分が大きい
ので「英語が通じた」と言えるかどうかは微妙なところ)。
ただ一つ言えるのは,日本よりは,はるかに英語が通じます。
そして英語が通じる人はたいていネイティブ並みの能力があります。

ドイツ語と英語はよく似ているので時々ドイツ語を聞きとって理解できる
ことがあります。ごく簡単なフレーズに限られますが。
ホテルのレストランのメニューはドイツ語と英語が併記してあるので
ロゼッタストーンのごとく解読するとなかなか楽しいです。
でもさすがにまだ片言のドイツ語で誰かに話しかける勇気はありません。
地名ぐらいはドイツ語っぽく発音してみますが,基本は英語です。
その英語すら怪しいけど。
日常会話は何とかなるにしても,研究の話となるとごまかしが効かない
ので,自分の英語力の低さを痛感させられます。
だいたいいつも一週間ぐらい海外にいると耳が英語に慣れてきて
聞き取り力も上がりますが,帰国するとすぐに衰えます。
次に海外に行くとまた最初から英語耳の作り直し。
今回も少しずつ耳が慣れ始めています。
幸い2週間も滞在するのでいつも以上に英語耳を鍛えられそうです。

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2010/03/03

ハイデルベルク訪問記1 ~出発~

ドイツのハイデルベルクに来ています。
ある国際研究機関に,顕微鏡の勉強のために2週間のプチ留学。
運よくこのような機会を与えられました。
中部国際空港からフランクフルトまで直行して,それからシャトルバスで
ハイデルベルク中心部まで約1時間,路線バスに乗り換えて夕方には
難なく研究所に併設のホテルに到着,,,するはずでした。
ええ,するはずでしたよ。
ソウルに寄り道したりしなければ。

そもそも中部国際空港に到着して,予定の便がまさかの4時間遅れと
いう知らせに出鼻をくじかれました。
とりあえずチェックインカウンターに並ぶと,さらなる悪い知らせが。
オーバーブッキングです。
係員からソウル経由の便に変更してくれないかと頼まれました。
しかしその便だと到着が予定よりずいぶん遅れてしまうようです。
バスの乗り継ぎの問題があるので断りました。
謝礼金として300ユーロあげるから協力してくれ,とのことでしたが,
そんな金には釣られません。
しかし考えてみるとどうせ元々乗るはずだった便も遅れているので
別に協力してもいいかな,という気もしてきました。
そんなところで再び係員の人から協力を頼まれたので,引き受けました。
えっ,分かります?はい,300ユーロに釣られました。釣られましたよ。
最悪バスに乗り損ねてタクシーを使っても十分に元をとれますからね。

そんなわけでひとまずソウルへひとっ飛び。
思いがけず,初めての韓国入りです。
荷物検査を終えて乗り継ぎのゲートを探していたら,とても困惑している
日本人の女の子に話しかけられました。
世界中どこでも道を聞かれるキャラはどうやら韓国でも健在です。
彼女も同じようにフランクフルト直行(その後ヒースロー行きに乗り換え)の
予定だったのをソウル経由に変更したようです。
一人でしたが旅慣れない様子で,かなりパニック状態でした。
話を聞くとオーバーブッキングのこともよく分かっていない様子で,係員に
言われるがままに手続きをしてソウルまで来たのだとか。
何とか座席を確保したい航空会社側としてはいいカモだったのでしょう。
航空券に関してちょっとめんどくさいことになっていたのでカウンターまで
連れて行って係員に相談する作業を手伝ってあげました。
ソウル発フランクフルト行きのカウンターに日本人スタッフなどいるはずも
なく,片言の英語でどうにかこうにか解決。
どうしてもコーヒーぐらいご馳走したいというので,大したことはしていない
のにちゃっかりお言葉に甘えて,こちらとしても退屈な待ち時間を誰かと
雑談して過ごせるのはちょうどいい暇つぶしでした。
日常生活ではまず関わることのなさそうな雰囲気の子でしたが,それは
それで新鮮で,このような交流も旅の醍醐味だったりするのでしょうか。
機内食でビビンバを食べれたのも思いがけず嬉しかったです。

さて,フランクフルトに到着して,ヒースロー行きの彼女と別れたら今度は
自分のことでいっぱいいっぱいです。
予定よりずいぶん遅れたので当然,予約していたシャトルバスには
間に合いませんでした。
夕方到着予定だったのにすでに夜の8時。
バス会社への電話がなぜか通じず,乗り場もよく分からないので
とりあえずあちこち聞いて回りました。
予約確認フォームのコピーを見せながらハイデルベルクに行きたいんだと
必死にアピールして何とか目的のバスを見つけて,運転手に事情を説明
するとあっさり乗せてもらえました。
文章で書くと一瞬ですが,不安の中で1時間も要しています。

そんなわけで何とかバスに乗車。
ベンツのバスで夜のアウトバーンへ。
時速130kmで走るバスの横をものすごい速度で他の車が走り抜けて
いきます。
これが噂のアウトバーン!
ちなみに車のスピードメーターは220kim/hまであります。
1時間ほどでハイデルベルクの中心部に着いて,親切な運転手さんが
路線バスのバス停までの道を教えてくれました。
人もまばらな夜の市街地を歩いてバス停へ。
中心地なのでいくつものバス停や路面電車の駅があります。
目的のバス停がよく分からない。
しかも夜中だからか,あまり雰囲気がよくない。
安全そうな人にどのバスに乗ればいいのか聞きました。
すごくきれいなお姉さんです。いやいや,やましい気持ちはございませんよ。
とても親切な人で(内面の美しさがきっと外面にも表れる),一緒にバス停を
探してくれたのですが,残念ながら最終バスが出た後でした。
そこでタクシーに乗ることにしたのですが,タクシー乗り場もよく分からず,
そうしたらタクシー乗り場にもお姉さんが連れて行ってくれました。
それでようやく目的のホテルに到着。
ホテルの受付のおじさんもすごく親切。
ここに至るまでいろんな方々のお世話になりましたが,皆さんとても親切で,
ドイツ人が大好きになった,そんな旅の始まりでした。

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